耐摩耗・耐腐食性能を徹底追求した食品搬送用 「VCチェーン」

“食の安心・安全”への関心が高まる中、食品メーカーではHACCP（食品製造上の衛生管理方法）の基準に対応しなければならず、工場内の食品の搬送時にも異物の混入が起きないよう、機械設備の部品ひとつひとつにも厳しい注意が払われています。

VCチェーン

この度、国内の産業機械および装置の専門メーカーから大手調味料工場における商品の搬送ライン用チェーンのご相談をいただいたことから、食品搬送用の「VC（Very Clean）チェーン」を開発しました。
当社は、営業と技術者による顧客現場での調査・サポートに注力しており、この度の開発においても、国内外の食品工場で機械の稼働状況の調査を実施しました。商品がチェーンに触れる可能性を想定して、チェーンのさびや摩耗粉などの異物が発生しないことはもちろん、摩耗による伸びや摩耗の形跡のないものが求められました。また、機械の停止時におけるさびの抑制も課題でした。
部品素材の硬度を高めるとともに、安定的な表面処理を実現するため、より高い耐腐食性能が求められるチェーン、高い耐摩耗性能が求められるチェーン、それぞれ用途にあった素材を採用し、素材ごとに特殊な熱処理を加えて、硬度を確立しました。搬送用設備は長さが20～30メートルにも及ぶ長大なもの。商品の生産・出荷にあたっても、個々の部品の脱脂・洗浄と検品が行われ、厳重な梱包を行っています。世界的に食糧生産拠点は増加しており、この「VCチェーン」を用いて、その高まる需要に対応していきます。